あたしのご近所さん。
大学には電車で行ってるから自転車で駅まで向かう。

すべったら怖いけど、この際しょうがない。


『一番線に普通列車が4両で入ります』

綺麗な声のお姉さんがアナウンスしてる。
あたしは一息ついて、ホームのベンチに座っていた。

「あれ?佐藤?」


だれかの声が聞こえた。声のするほうを見る。


「あ、和希くんじゃん」


声の主は猫好きな和希くん。この近くに住んでるとは思わなかった…。


「和希くんこのへんに住んでたんだね…」

和希くんはあたしの横に座りながら言う。

「そうだよ。最近こっちに引っ越したんだ」
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