あたしのご近所さん。
「眞鍋先生、顔色悪いですよ?大丈夫ですか?」

「……大丈夫ですよ」

誰かがそう話しかける。
ごめん、今はなにも話しかけないでほしい。

もう…
帰ろうか…

家でも仕事は出来るし…

「すいません、気分が悪いんで今日は先に帰らせてもらいます」

学年主任の先生にそう告げて答えを聞かずに職員室から出た。

「はぁ…」

いつものように駐車場に向かう。

あ、そういや今日は電車だったけ。
歩いて駅まで歩かなきゃいけない。


歩いてるうちにまた有田のことを考えていた。

有田………
ごめん。
< 84 / 228 >

この作品をシェア

pagetop