日だまりの中で
二人の 会話が終わる頃
その部屋に さっきの所長が 独りでやってきた

「ダメだよ拓海君
まだ 紗季ちゃんと お話が終わってないんだよ」

拓海と呼ばれた男の子は

「僕が紗季のお兄ちゃんになったから 紗季はもう 何処にも行かないよ」

所長は 驚いたような顔で 二人の顔を交互に見つめた
しかし 所長は穏やかな笑顔になると 二人の頭を優しく撫でてくれた
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