日だまりの中で
煙草の煙で私は 気がついた

三人の先輩は 蹴り疲れたのか 煙草を吸っていた

私の両手両足は ロッカーに縛り付けられ
口の中には 泥だらけの ユニフォームが詰め込まれていた

私が気がついた事に 気づいた先輩は ニヤリと笑うと

「あんたが 喋んなきゃこんな事にならなかったのに」

そう言いながら 火のついたままの煙草を 私の太ももに押し付けた

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