日だまりの中で
「紗季!今日から 紗季は 僕の妹にする」

男の子は自分の名前すら 告げていないのに 勝手にそう言い放った

でも 汚ない大人や怖い大人ばかりの中で過ごした今日1日
同じ年位のこの男の子の言葉に
私の気持ちの中に少しだけの 安堵感が生まれた

「紗季の事は 僕が守るから 何処にも行ったらダメだからね」

私は 小さく頷いた
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