空色パステル
「あはは…あ、もう家だ。
じゃあね~美緩♪」
「うん☆また明日ね~」
里織とも別れ、1人で歩き出す。
ぼーっとしながら、のんびり歩いていると遼達が追いついてきた。
そのうち抜かしてくれるだろうと思って、積もったばかりの雪を蹴りながら歩いていると…
「坂口?」
遼の声がして振り返る。
さっきの軍団が、3人になっていた。
遼に呼ばれるがままに立ち止まって、遼を待つ。
遼の引き連れる3人の男子の中に、あたしは自然と馴染んでいた。
「よ☆」
「どーも♪」
「あ、有太(ゆうた)、秀(しゅう)。
坂口のこと知ってるか?」
「ん~…
見たことあるけど誰?」
秀とかいう男の子が言う。
有太という方も同じような雰囲気で同じことを言いたげだった。
見慣れない男子と話すの苦手なんだけど。
という思いを抑え、ムリヤリ笑顔を作った。
相手から見れば、すごくひきつって見えたはず。