空色パステル



…どれくらい泣いただろう。



気付けば朝だった。


隙間の空いた窓から夏の太陽が

『早く起きて』

と言わんばかりに眩しく、照らしていた。



頭が痛い。

昨日、いっぱい泣いたからかな?


机の上にある鏡を見ると、目が少し腫れていた。



力を振り絞って、立ち上がる。

カーテンを開け、涼しい風に身を委ねる。



「…さよなら…
みんなで過ごしてきた時間…」



涙が一筋、頬を伝った…。



もう戻れない。



あたしの人生の道を照らす太陽が1つ消えた気がした。


暗い道の中、誰の手も借りずに歩き始める…。



そのうち、ちゃんと笑えるように…。


笑顔で毎日を過ごせるように…。



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