空色パステル
ジリリリリ…
目が覚めた。
あたしは唇に違和感を感じた。
「……あたし、拓弥にキスされたんだ…」
夢だったはずなのに、現実に戻っても
まだ夢の中のような気がした。
…なんて考えていると、部屋のドアが
勢いよく開いた。
壊れそうなんですけど…笑
「おねえーっ!!
はちゅ売り行くよーっ!!!」
陽菜が
(“初売り”を“はちゅ売り”と間違えてはいるが…汗)
叫んであたしに近寄ってくる。
うわあ…恐怖だ。笑
「おねえ~!…へっへっへ」
陽菜、怖っ!
「わかったわかったっ!
起きるから来ないで!!」
とあたしが言っても陽菜は歩き続ける。
そしてついに…
陽菜の素晴らしい体重があたしの上に…
「陽菜……
あんたは姉を殺す気か…!」
陽菜の体重が素晴らしくて
あたしは呼吸がしづらい。
「起きないおねえが悪い♪」
意味分かんないし!!
あたし、起きてますけど…笑
陽菜と言い合い?をしていると、
のんびり奏斗が入ってきた。
「何やってんの~?」
さすがMr.のんびり…。笑
兄妹で素晴らしいこの違い。
陽菜はうるさいのに、
奏斗はのんびり屋さん。
あたしは…さあ^^?
「おーねーえー
かーなーとー
はちゅ売り行こーうーよー」
そんなに初売り行きたいかっ!!
思わずツッコミたくなる。
「はいはい……。
わかったから…
起きればいいんでしょっ」
あたしがそう言うと、
陽菜はあたしから降りて
踊りながらどこかへ行った。
いったい何だったんだ…汗
奏斗と2人で首を傾げる。
新年早々、お騒がせ娘
ここに見参。笑
結局、あたしと奏斗は
陽菜とお母さんの買い物に
荷物持ちとして、行かされたのだった。終