つぐない
「じゃあさっそくスタート!」
その言葉とともに、さおりは先にどこかに行ってしまった
残された美衣は、辺りを見回した
彼氏ゲットって言われても、辺りには好みのタイプもいないし・・
そういって教室から出て、廊下を見回した
どうせ、彼氏ゲットするなら
きちんとした人がいいしなぁー。
あたりには、がり勉やら太った人やら美衣には向いていない人が勢ぞろいしている
♪~♪~♪~♪~♪~
ポケットで微かに震えているマナーモードの携帯を取り出した
《いい人見つけた?》
さおりからのメールだった
美衣は左手で起用にメールを打ち返した
《ぜんぜん、そっちは?》
携帯を閉じてから、また彼氏になってくれそうな人を探そうと
後ろを振り向いたときだった
「おい!高橋!!携帯は校則違反だぞ??」
ごっつい顔の男が腕を組んで前に立ちはだかっていた
「・・あっ、、これはその非常事態で!」
けれど先生はそこを一歩も動かず
腕を組んで怖い顔をしている。
「では今度から気をつけます!」
頭を下げて、何事もなかったかのように走ろうとした
その腕を先生は力強くつかんだ
「没収だ!出しなさい」
渋々携帯をポケットの中から取り出して
先生に渡した
「今日、職員室に来なさい!」
そういって先生は携帯をポケットの中に入れて
どこかに行ってしまった・・
「・・もっていかれちゃった・・」
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