幼なじみが恋人


教室に戻ると、まだ、シュウがいて、詩織と話していた。


シュウはあたしの顔を見て、聞いてきた。


「告白されたんだろ?」


「え?なんで…」


なんで知ってるの?って言おうとしたが、先にシュウが言った。


「顔、真っ赤。みりゃ分かる。」


「えっ」


「うわっ、本当だ。耳まで真っ赤だよ。」


詩織もあたしの顔を見て言う。


確かに顔が熱かった。そりゃ赤くもなるよね。


教室に戻ってきた立花君と目があった。


彼はあたしと目が合うと、微笑んだ。


シュウは、あたしの視線の先にいる立花君に気づき睨んでいた。


あたしはこの時、立花君を睨み付けているシュウに気づきもしなかったんだ。



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