幼なじみが恋人


「…分かんない。」


「はは、正直すぎ。
もっと期待させてよ。」


立花君はそう言って笑うと、首を傾けながらあたしを除き込んで言った。


「じゃあ、せめて友達でいさせてよ。それぐらい、いいんじゃない?」


あたしは少し迷って、それから小さく頷いた。


「友達なら…。」


今のあたしには、彼をこれ以上拒むことができなかった。


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