幼なじみが恋人
「…なんで?」
シュウの片方の眉が一瞬上がり、いつもより低い声で聞かれる。
前なら行くって当たり前のように家に上がり込んでいたのに、今は理由がいるんだ。
もしかして、まだ、怒ってる?
「何でって、久しぶりだからたまには…って思って。」
「何?それ誘ってんの?」
「違…っ!!
だって、シュウは幼なじみだから。」
「幼なじみだから?
ははっ!笑っちゃうね。幼なじみだから何なの?
幼なじみって言葉、虫酸が走る。」
シュウの口から冷たく低い声が放たれた。