♥兄恋♥

「それ、いやだー。」


「あたしと兄弟になるのが?」

「ちがうけど・・・新しい父さんができるのが。」



不安?
いつも見せない表情。

もし、このまま結婚したら、話さなくなる・・・たぶん。



「結婚したらどうしよう。」

「たぶん、この家に住むね。」

「だろうね。」

「翔樹くん複雑だね。」

「ああ。」


そういう話をしながら、台所に荷物を運ぶ。


「お姉ちゃん!ごはん!」

翔樹くんが走って来て手伝おうとする。

「大丈夫だよ。」

「力持ちだから大丈夫!」

と言いながら、たまごの入った袋を持つが、家の柱にぶつける。


「お姉ちゃん・・・」

悲しそうな目でみてくる。



「だ!大丈夫だよ!」

「ほんとぉ?」

泣き目であやまる。


かわいい・・・。

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