♥兄恋♥

冬の太陽の店

豚の貯金箱をしっかり握った小さな手は空色の手に変わった。


「ここがいい。」


翔樹くんが指さした店は、空色の外壁で、少し大通りを外れたとこにある。

早速遼に電話をした。


「遼。太陽の店っていう、所に入ってるから。」

「ああ。わかった。」



「いらっしゃいませー」

「あの・・・後で男の人が来るんですけど。」


「じゃあこの席にどうぞ」




案内された席に座る。


「先にお飲物のご注文を」


「僕コーラ!」

「じゃあ、あたしはメロンソーダで。」

「もう一人の方は・・・」

「ジンジャエールで。」


「かしこまりました。」



ドアが開く音がした。

「あの、小さい男の子と女性が・・・」
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