♥兄恋♥
遼は知らないんだ。

兄弟っていうことであたしと遼の間に遠い距離ができてるなんて。

「乃愛ちゃん?」

「ん?」

「今日の乃愛ちゃん変だよ?」

「そんなことないよ。」

「ならいいんだけど。」


それからもちょくちょく遼からとられてあっという間にあたしのカルボナーラは消えていった。

「ごちそうさま。」

「僕もお腹いっぱい!」

「翔樹。口の周りについてる。」

「乃愛ちゃんホント?」

「うん」

あたしは翔樹くんの口の周りを拭いた。

「ありがとう」

「どういたしまして」

< 34 / 122 >

この作品をシェア

pagetop