♥兄恋♥

「乃愛が悪くないし。俺な、松井のこと好きじゃないよ。優がね、付き合い始めたら千恵って呼ぶのは彼氏だけって・・・束縛タイプだよなぁw」

このときの遼は本当に楽しそうに笑っていた。

「乃愛さぁ・・・本気で笑うって意味おかしくない?」
「・・・おかしいです・・・」
「やっぱり・・・」


太陽が沈みかけ、夜の青が空に混ざり始めた。
校門まで走り、家路へと急ぐ。

「遼・・・。」
「ん?」

「今度さぁ、遼の家に行くね」
「え?なんで?」
「なんか手伝いに行く・・・!」

「それは嬉しいかも・・・。」

「・・・。」

「俺な・・・初めて自分の弱い部分見せちゃった気がする・・・だから、だれにもこのこと言うなよ!天野遼 史 始まって以来のひみつだかんな!!」

「はいはい。」


それから、手を振り別れた・・・。
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