♥兄恋♥
「そういえば翔樹くんは?」

「なんか出てった。」

「ふぅーん…」



「ただいま」

やっと帰ってきた翔樹くんは泥だらけだった。

「どうしたの?」

「これ…」

しっかり握ったてのひらから小さい四葉クローバーが出てきた。

「乃愛ちゃん、これ探しに行ってた」

「ありがとう。翔樹くん」

翔樹くんはあたしを素直にさせてくれる。


翔樹くんの頭をなでなでする。

「乃愛ちゃん、もう傷ついちゃだめだよ。」

「…うん」


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