♥兄恋♥


「乃愛そういえば、明日休みだよな」

「何で?」

「創立記念かなんか」

「そうなんだ」

「明日さ…ついてきて欲しいところがあるんだ。」


「うん…」


「あとさ、指輪まだ持ってる?」

「うん。捨てるわけないもん。」

「付けてよ」



あたしは遼を突き放したあの日、指輪は小さい頃の宝箱に仕舞った。

もう二度とあけるなんて思わなかったから。



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