ボクは腐女子に恋をする【短編】
「姉さん。遅いよ。」
玄関を出てきた姉に声をかけた
「いちいち細かいのよアンタは。なによ30分くらい。」
そう言って姉は校門に向かって歩きだした。
隣に行こうと小走りで追いかける。
隣についたとき隣からこえがした。
「大体あんたさ、私のこと迎えに来るくらい暇なの?彼女とかいないわけ?」
うっ……痛い所をついてくる。
校舎の玄関と校門をつなぐアスファルトの道を歩きながらボクは渋々答えた。
「……いないよ。」
「うわっ枯れてるわねアンタ」
「うるさい。」
ちょっと腹が立ってきた。
歩くスピードを速める。
「だからアンタはいつまで経っても童て………なんでもない。」
「はっきり言えばいいだろ。事実なんだし。」
今まで一度も彼女なんていたことがないんだ。
そんな経験あるわけがない。