愛しの王子様♪
荷物は、既に向こうに送ってある。
一人一つの部屋が与えられる。
勿論部屋は、お父さんの配慮で綾子の隣にしてもらったのだ。
食事も済んでいる私は、部屋で綾子を待っていた。
ピンポーン
その時呼び鈴が鳴りお母さんが出る気配がした。
多分綾子が来たのだろう。
綾子………昨日、智君連れてくるって言ってたけど大丈夫かなぁ?
なぜか女嫌いの智君と仲の良い親友。
家が近いって言ってたけど、それにしては智君も綾子を信頼しているみたい。
綾子………もしかして、智君が好きとかじゃあ無いよね?
中学の時に他校の智君に転けそうになったのを助けてもらったんだよね。
それで、綾子に話したら吹き出されたのよね?でも、どうしてだろう?
私が考え事をしていると扉をノックする音が聞こえた。
「京?綾子ちゃんが迎えに来てるわよ?
それと、智也君も来てるわよ!早くしなさい。」
やった~!綾子、智君連れてきてくれたんだ!
私は、慌てて鞄を持つと扉を開けた。
直ぐ近くにお母さんが立っていてニッコリと微笑んでくれた。
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