愛しの王子様♪
お母さん?どうしたんだろう?
私は、首を傾げた。
「クス…………京?リボン少し曲がってるわよ?」
「えっ?!本当?」
私は、慌ててリボンを解いた。
括られていた分の髪がふわりと他の髪と一緒になる。
「後ろ、向きなさい……括り直してあげるから。」
その言葉に私は、素直に頷くとリボンを渡して逆に向いた。
お母さんは、私の髪を掴むとリボンで括った。
お母さん………やっぱり良い匂いがする。
私は、とても落ち着けた。
私………今日で当分お母さん達とお別れなんだよね?
何だか寂しいけど、その分智君が一緒だもんね。
嬉しさ半分寂しさ半分!
今日から新しい生活の始まりだもんね。
「京、出来たわよ!行ってらしゃい。」
そう言って私の肩をポンっと叩いた。
「うん!行ってきまーす。」
私は、髪を翻しお母さんに笑顔を見せると玄関まで急いだ。
良し!朝から智君に会えるんだよね!
私は、ニコニコ笑顔で玄関の扉を開けた。
「おはよう!綾子、智君。」
私は、ニッコリと二人に微笑んだ。
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