消えない過去_父親と娘
ある日、一件の電話がきた。

《春?》

「うん。」

《孝也(たかや)だけど覚えてる?》

「うん。」

《学校こいよ》

「……」

《なんで来ないんだよ?》
「行きたくないから」

《はぁ?ちゃんと来いよ。》

「行きたくないの」

《悩みでもあるのか?》

「ないよ」

《なら来いよ!》

「……」

《とにかく明日だけでもこい》

「わかった」

《ぢゃあ明日な》

「うん、ぢゃ!」


そういって、一方的に電話を切った。

内心びっくりしていた。
まさか、元カレから電話がくるなんて予想外だった。
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