あたしの初彼☆王子様はお姫様??
真横からさらに向陽君を見ると、



サラサラの黒髪。整った顔立ち。



笑うとたれ目になるところなんかは、



なんだかとても優しそうな感じがした。



まぁ、こういう男は世間では「イケメン」って呼ばれるんだろうね。



紹介された子があたしじゃなければ、



すぐにでも女の子と付き合うことが出来るんじゃない??



「あの……あたしね、彼氏は別に欲しくないの。だから付き合うとか全然興味もなくて……」



「ははっ。そっかぁ~!俺は彼女欲しいんだ。桃歌ちゃんみたいな…可愛い子が理想なんだけどなっ」



「向陽君ならすぐにでも彼女出来そうなのに…なんでいないのか不思議なくらい」



「俺が??俺、モテないし、一樹みたいに積極的じゃないしさ。あーやって女の子にガンガン行けんの、ある意味うらやましいよ。まったく…」



そう言いながら、向陽君は小さくため息をつき、一樹の方を見ていた。



あたし達を隣同士に座らせた後、



自分達は二人で離れた席に座った香理奈と一樹。



二人でポテトを分け合いながら、見つめあって、



すっかりまた二人の世界って感じの二人。









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