あたしの初彼☆王子様はお姫様??

第8章***事実

おでこから伝わる葉瑠夏君の唇の感触。



「さぁ~!そろそろ次のアトラクションに行こっか??」



葉瑠夏君は何事もなかったかのように、立ち上がる。



あたしはまだこんなにドキドキが止まらないのに。



なんでそんなに余裕なのかな……。



そんな葉瑠夏君を黙ったまま見上げていたら、



「行こう!桃歌」



あたしの手をとって、歩き出す葉瑠夏君。



今……、葉瑠夏君……



「桃歌」って言ったよね?



呼び捨てにされるだけで、



また一歩、葉瑠夏君への距離が縮まった気持ちになれる。



不思議なくらい、暖かくて、



心地いい気持ちに包まれる。



「あ、桃歌、なんかニヤけてるぅ~!!何?何考えてんのぉ?」



「えっ…。べ、別に…」


「あ、照れてんの?なんで、なんで~??」
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