あたしの初彼☆王子様はお姫様??
「桃歌の家まで送るからね」



一人で帰れるし大丈夫だからと言おうとしたら、



葉瑠夏君に先にそう言われてしまった。



駅から二人肩を並べてゆくりと歩く。



葉瑠夏君は考え事をしているのか、黙ったまま。



なんか…会話、会話……っと。



そうだ……まだ聞いていなかったから……そう思って



「そういえばさ、葉瑠夏君ってバイト、何やってるの?」



前から気になっていた事を何気なく質問してみたあたし。



コンビニ?



それとも、葉瑠夏君はオシャレだから、



う~~ん…そうだなぁ。



ショップの店員さんとか??



あたしの質問に葉瑠夏君は、やっと口を開く。



「あぁ…バイト?……知りたい??」



葉瑠夏君にそう問い掛けられ、小さく頷くあたし。



すると葉瑠夏君は、



「知って幻滅されたらショックかも……だけど…」



「そんな事、大丈夫だよ~」



葉瑠夏君をあたしが幻滅するなんて100パーセントありえないもん。

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