あたしの初彼☆王子様はお姫様??
どうしよう……。



初めて会ったのにこんな展開なんていいのかな?



そんな風に一瞬迷ったけど、目の前には向陽君の笑顔。



なんとなくここで断るのもなんだか向陽君に悪いし。



「俺の家、ここからひと駅だから近いんだよ」



「じゃあ…オジャマして会ってみようかなっ……そんなに時間はないけど……」



「マジ??マジ??……そっか…まぁ、俺はあんまり会わせたいってわけじゃないけどさぁ…葉瑠夏は喜ぶよ!!」



………??



あれっ??



あたしの答えになんか一瞬だけ困ったような、戸惑ったような表情に見えた向陽君。



………あたしの気のせいかな??



向陽君は葉瑠夏君にあたしを会わせたいんじゃない…ってことなのかな…??



「また葉瑠夏からメールだよ…ったく…葉瑠夏が早く来いよ!!だってさ……」



受信したばかりのメールを見て少し早口な口調で向陽君がつぶやく。
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