あたしの初彼☆王子様はお姫様??
向陽君の家に一緒に行くことになったあたし。



夕暮れの道、向陽君とゆっくりと二人で肩を並べて歩く。



こうして一緒に歩くと、



思っていたより、向陽君が背が高いことに気づく。



あたしよりずっと高い背をした向陽君を見上げる。



時折吹く風が向陽君のサラサラした髪を揺らす。



なんだかすごく心地いい。



二人で話しながら歩く道。



さっきまではこんな展開になるとは思わなかったけど、



なんでだろう??



いつものあたしじゃないみたい。



だって今、あたしはあまり嫌な気がしてない。



男なんて一緒にいるだけで面倒くさいはずなのに。



それなのに、むしろ楽しいって思ってない??あたし………どうかしてる。



なんかこんなの慣れていなくて変な感じ。



そう…こういうのは…あたしにとって初めての感覚。



「ここが俺んち!!」



目の前には大きな洋風の真っ白な家。



「スゴイ……綺麗なお家…!!」



そんなお家に見とれていたあたしに向陽君は、



「入って。今日、親は仕事でいないし、葉瑠夏が待ってる」



と言って手招きした。

< 18 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop