あたしの初彼☆王子様はお姫様??
あたしの目の前には心配そうな顔でそんなあたしを見てる向陽君。



そして、その隣には…………



向陽君とは対照的に、ニッコリと微笑んであたしを見てる葉瑠夏君。



この人が…………葉瑠夏君??



『葉瑠夏君』……なんだ。



あたしは向陽君の弟の葉瑠夏君から視線を外せないままでいた。



ドキンっ………。



葉瑠夏君にじっと真っ直ぐに見つめられて、



その途端に鳴り止まなくなってしまったあたしのこの鼓動。



あたし……どうしちゃったんだろう??



まるで固まってしまったみたいに、あたしはずっとずっと葉瑠夏君に釘付けのまま。



だって、だって、だってぇ~~~!!



か、か、か、か……カッコよすぎ……!!



何なの??この人………。



こんなにカッコイイ人、初めて見るよ。



「さっ!!中へどうぞ!!」



葉瑠夏君はさらに爽やかに微笑んでそう言いながら、



あたしにスリッパを差し出してくれた。

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