あたしの初彼☆王子様はお姫様??
あたしの質問になかなか答えようとしなかった葉瑠夏君。



そして、しばらく間があったかと思うと、



「もしかして、桃歌ちゃん、俺に興味が出てきたとか??」



なんて言ってニヤリと笑って、またあたしの顔を覗きこむ。



「ちょっ……そんなんじゃ……/////」



そして、そのやりとりに不覚にも顔を赤らめてしまったあたし。



そのあたしの様子を嬉しそうに見ている葉瑠夏君。



「正直になってくれたらもっと愛しちゃうんだけどなぁ~。まぁ、向陽が一番桃歌ちゃんを愛してんのかなぁ~?」



なんて、おどけて見せながら拗ねたマネをする。



いったいこの人はどこまでが本気でどこまでが冗談なんだか……。



本当につかみ所のない人。



「あ、ヤベっ…俺…バイトの時間だわっ…またねぇ~。桃歌ちゃん♪」



葉瑠夏君は時計を見て慌てて手を振り、



最後にひと言………。



「とにかく向陽のこと、頼んだよっ~!じゃあねぇ~桃歌ちゃん」



と、言い残して行ってしまった。
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