あたしの初彼☆王子様はお姫様??
第6章***動揺
「もしかして、俺の話聞いて思い出してくれた??」



電話の向こうの向陽君が明るい口調に変わる。



「あ、うん。思い出した…ゴメンね…すぐに分からなくて……」



ほとんど忘れかけていたあたし。



大切な思い出なのに…。



「全然いいって。思い出してくれただけで超嬉しいって!!」



「……いつから……いつから気づいていたの??向陽君…いつからあたしのこと……」



「一樹にさ、彼女の友達を紹介するって言われた時、最初は断ろうと思ってたんだ。でも、相手が桃歌ちゃんだと知って驚いて、一樹には絶対紹介して!!って言ったんだよ。だってすごい偶然だよね??」



「うん。なのに……あたし、はじめまして……なんて言っちゃって…」



向陽君の心境を思うと申し訳ない気持ちになる。



「いいんだって。気にしないで。こうして思い出してくれたじゃん。それだけで嬉しいんだから♪」



「でも、ホント……ゴメンね」



「謝るよりもさ、ディズ二ーランドの話、聞いた??」



話題を変える向陽君。



「うん。香理奈から誘われたよ」

< 72 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop