せんせいは15才
「転入しないかね?わが校に」
オーダーするより前に綾峰は話し始めた。
その突然過ぎる提案に、黒崎はただ硬直した。
「君が入ってくれるのであれば、わが校としてもかなりのプラスになる。どうかね」
ウエイトレスがオーダーを取りにきたので
綾峰はホットコーヒーといった。黒崎も同じものをと言った。
「先ほども申し上げましたが、僕は貧乏で金がないのです。
毎日の生活をしていくのがやっとで、私立なんかに入れないんです。」
「私が免除する、といったらどうだろう」
何を考えているんだろう・・・黒崎は思った。
今日初めて会ったあかの他人に、こんなことを言うだろうか。
それともよっぽど貧乏な自分がかわいそうなのか---
「そこまでしていただく筋合いはないと思いますが、
なぜそのようなことをおっしゃるのですか」