せんせいは15才
海岸高校に戻ると、すでに昼休みが終わっていた。



既に知っていることばかりを教える授業の中、




黒崎は、窓からみえる海をみていた。



この海が・・もっと見える、高台にある漣学院・・



そこに行きたい。



両親が出会った、その高校に行きたい。



それは、自分の昔からの希望だったじゃないか・・・。



しかし・・・・・



こんなふうに、とんとん拍子に物事は決まるのか??



だんだんと不信感があらわになってきた。



大体、あの初老の男が理事長なのかも怪しい。




でも、本当だったら??




こんなチャンスはない。





「・・さてどうするか・・」





そのときに、黒崎は担任に指されたので、カンタンすぎるその問題を
1秒で解答して、また席に着いた。



座った瞬間、ふと思いついた答えがあった。



黒崎は学校の公衆電話にいき、先ほどもらった綾峰の名刺の番号へ
ダイヤルした。



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