せんせいは15才
綾峰がふと窓の外を見つめた。



「おっと噂をすれば・・だ。あれが孫じゃよ。・・まぁたサボりおって・・・」



綾峰の指差す先。



クラシックな内装の理事長室の大きなまどから見える人影。




だれもいないキャンパスを、陽気にあるいている。





腰まで伸ばした、明るい茶髪を揺らしながら。




黒崎は目を奪われていた。



彼女の、周りには、明るいオーラに
満ち溢れているような感じがしたから。




でも、実際にオーラは見えないんだけれど。



この感じは、何なのか、わからなかった。



「孫の、花穂(かずい)だ」




さらさらの髪をひるがえして・・・・



彼女の歩いたあとには、キラキラと輝く道ができていく様。



そのとき、ふと彼女が振り返る。



男子生徒がひとり、彼女に走り寄る。



目は合わなかったが、それでも、黒崎はなぜかずっと



彼女のほうを見続けていた。







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