せんせいは15才
「はい、そ・こ・ま・で。」
ここがドラマの現場だったら監督の「はいカーット」って言葉が
にあうかんじだろうか。
ここでいう監督は・・他でもない黒崎だった。
「おまえ・・・」
敦詞は、険しい表情で黒崎を見た。
「かずいさん、勉強の時間ですよ」
「どうしてここに・・?」
「あ、僕、理事長に用があったものですから。」
「お前・・・わざとだな」
「かずいさん、勉強のジャマになることは
避けたほうがいいと思います。」
ジャマ??
そんなこと言ったらアツシが・・キレる・・
と、考えている間に
敦詞の拳がとんだ。
黒崎は顔を殴られ、地面によろけた。
「・・ちょっと、敦詞!なにしてんの!?」
「宣戦布告だよ」
「敦詞?」
「おい、アンタも、かずいのこと好きなら
俺に<決闘>申し込めよ。俺は今、お前に宣戦布告を
お見舞いしてやったからな」
黒崎は自分の制服のズボンについた砂埃を払い落としながら
無言でいた。
「・・敦詞、だからそれは違うって」
そういったけど、もう敦詞はすでに遠いところを
歩いていた。
「・・行きましょうか」
黒崎はまたいつもの調子に戻っていた。
殴られた頬がいたそう・・だった。