せんせいは15才


黒崎?


クロサキ!?



まさかね。



でもそんなにある苗字でもないよね?



私がそーっと声がした工事現場のほうをのぞいた。



作業着姿の男4.5人各々の仕事をしているようだ。



そしてそこに・・・いた。


私の家庭教師、黒崎が。



作業着姿で、なにやら話をしている。



用事・・・って



このことだったの!?



工事現場のバイト・・・



私を教えた後・・・・



まっすぐ家に帰るものだと思っていた。



疲れてるはずなのに。



こんな肉体労働しているなんて!



どうしてそんなに働かなきゃいけないの?



お金に困ってるの?



私・・・黒崎のこと何にもわかっていないんだ・・・



急に、胸が熱くなって、


私は工事現場を無言で横切り、家に帰った。
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