せんせいは15才

「よくできました」



黒崎が採点済のテストをトントンとまとめた。




「え?・・・・てことは」




「合格ライン、クリアしましたね」




「ホントに~~~~~!!!!」



嬉しくて、嬉しくて、


気づいたら、私は黒崎に抱きついていた。



「嬉しい、嬉しいよ~」



「ちょ・・・ちょっとかずいさん」



黒崎の声で我に返った私。



至近距離に黒崎の顔。


心臓が爆発しそうなくらい、ドキドキがやばい。



めがねの目がびっくりしている。


あたしってば・・何を。


「ごめんっ・・・つい」


一気に恥ずかしくなって、離れた。


まだ動機がおさまんない。



「このまま、本番を向かえられるといいですね。


きを抜かず、三日後まで、がんばりましょう」



顔を上げると。



そこには、笑顔の黒崎がいた。



はじめての



笑顔



だった。




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