せんせいは15才
「・・・起きて!!!」
揺り動かされて目がさめた
目の前には黒崎。
「・・かずいさん、なにしてるんですか?
もう、試験当日ですよ!!朝!!」
「・・えっ・・。」
狭いアパートの中には、朝日が差し込んでいた。
「あのまま、ねちゃったんだ」
「看病しに来てくれたんですよね、ありがとうございます
でも・・そのおかげで、昨日は勉強できてないですよね?
僕のせいだ・・ゴメンナサイ」
黒崎は、くたくたのTシャツに、短パン、髪にはあちこちに寝癖がついてる。
「あははははははは・・・」
笑がこみ上げてきた。
「くろさきくん、いつもと違うね。
なんか普通の男の子ってカンジだよ」
「え・・僕、普通の男にみえなかったですか」
「うん、今までは<サイボーグ>ってかんじ。
勉強完璧だし、表情かわんないし、いつも冷静だし。
あたし、自分が喜怒哀楽激しすぎるんじゃないか、って
思ったもん。」
「・・そう・・ですか」
「それより、はやく支度して、
テストに臨んで下さい。
最終日にこうなってしまったのは僕のせいですが・・・」
「大丈夫!!あたし、黒崎君と一緒にこの一ヶ月めっちゃがんばったし!
絶対クリアして見せるよ」
その意気込みをみて、黒崎は微笑んだ。
「あのさ」
玄関をでるとき、黒崎に話した。
「本来であればもう家庭教師は終わりだよね」
「・・そう・・ですね」
「昨日分、今日に振り替えしてくれない?
<打ち上げ>しようよ!!
今日、いつもの時間に、ここに来るから!」
そういって、駆け出していた。
その時に、告白しよう-------------
ココロに決めながら。