幸せ色の贈り物





何枚も何枚も。


マサのスケッチブックはあたしで溢れていた。


あたしへの想いで溢れていた。


「チヅ。」


うん。


「チヅ。」


うん。


「チヅ。」


うん…っ。


「泣くなよ、チヅ。」


無理だよ、マサ。


涙、止まらないよ。


大好きなんだよ。


ずっと、大好きだったんだよ…。


「ま…さぁ……」


「チヅ。」


「う"ん。」


「ちづ。もう、泣かせないから。だから俺と、付き合って。」


マサの言葉にさらに激しく涙を流して、何度も何度も頷くあたしをマサは優しく抱き締めてくれた。






< 29 / 31 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop