I.MY.ME....

水商売

『ほら奈々、ドレス香奈のちょいデカいかも~やけど、適当にあるから適当に着てみっっ☆。その代わり奈々は香奈様のヘアセットをしてもらうで~☆。』

と香奈が意地悪そうな笑みを浮かべて私に言った。

『へいへ~い!何なりと~香奈さまぁ~んっっ(笑)。』

『きもっっ(笑)。』

2人は楽しそうに仕事の準備をし始め、準備完了した。




『OK~忘れ物無しっ。ケータイ、財布、タバコ、予備タバコ、ショール、香水、化粧品、名刺っっ☆☆』



『んじゃ行きますかぁっっ☆。』





これから行くぞっと思わせる香奈のテンションが、余計に奈々を緊張させる。

『香奈ぁ、奈々大丈夫かなぁ…(^_^;)。バリ緊張すんねんけどぉ。』


『大丈夫やって☆。奈々は細いし可愛いし喋りもオモロいし~!普通に喋って飲めばいいねん☆。ちょっとオシャレな合コンやって思ったらええねんて~。』



『う…ん。』



香奈の車に乗り込み、エンジンを掛けた香奈。
私は、ホットコーヒーを一口含んで、タバコに火を付け、フーっっと息を吐いた。
横目でチラッとサイドミラーに写った自分が、何だかいつもらしくない自分のようで、すぐにタバコを消し、真っ直ぐ前を見た。
< 6 / 23 >

この作品をシェア

pagetop