revave
もう、すっかり朝だった。


窓から気分が悪くなる位、眩しい朝日が射し込んでくる。


最上階にあるビルだから、窓からの見張らしは最高だった。


特に夜は、そこらかしこに広がるビルの看板に色とりどりの電光が光り、夜の世界に住む人間を照らし続けた。


朝になってしまえば太陽の光でそれは霞み、何故かとてもみすぼらしく見えた。



客足も無くなり、俺とマスターは二人で店の片付けをしていた。



「真央、うちで働けば?」


「いや、いいっす。俺仕事とかしたくないんすよ。面倒くさいし、明日死ぬかも分からないのに、今日をせかせか働きながら過ごしたくはないんす」


キッパリそう言うと、マスターは苦笑しながら「人生そんなに甘くねぇぞ」と俺にいう。



残念ながら、俺の人生は中々甘いようだ。


片付けを終えた後、マスターより先に店を出た。


エレベーターのボタンを押しながら、携帯のチェックをする。


何件かの女の不在着信が残っていた。



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