revave
リョウの部屋は、普通の学生が住むには広すぎるマンションだった。


新しめのマンション。徹底された防犯システム。
そこらかしこに広がる家電品は一見シンプルに見えるが、その分値段も張っているように思える。



「でけー部屋」


「そ?」


「どうする?」


「眠い。寝る」



こいつは、とんだ上客だったかもしれない。


リビングのシンプルな作りとは違い、寝室はまるで少女のような内装だった。


まるでフランス映画に出てきそうなキングサイズのピンク色のベッドに、ベッドのくせに天井にカーテンのようなヤツがある、アレだ。



お前は姫か!と突っ込みたくはなったけれど、これからここで起こる行為の事を知っていたから、俺は何も言わなかった。



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