revave
ふとカーテンの上を見ると、ディズニーキャラクターの小さなヌイグルミで埋められていた。


そういや、店のボトルにもディズニーキャラクターの何かがかけてあったっけ?


それを見上げ、ふと俺は思い出していた。


「なに?」


それを見上げる俺に気付いたのか、リョウは不思議そうな顔をし俺を見つめた。



「いや、アレさ。なんか、お前があのヌイグルミ達を並べてる姿、想像すると笑えてきた」


笑ながら俺が言うと、リョウは目を真ん丸にした後、可笑しそうに口許に手をあてて笑った。



「なんだよ?」



「嬉しくて」



「嬉しい??」



「真央が、それを想像してくれたことが」


リョウは、脈絡のないことを突然言う。


それはこうやって、出会った頃から変わらない、リョウの癖のような物だった。



「意味わかんねぇ」


頭をぼりぼりかきながら首を傾げると、リョウは目を閉じて口許だけを小さくあげた。


その後、俺を見た。



「それはね、あたしだけが分かっていればいいことなんだよん」


< 21 / 31 >

この作品をシェア

pagetop