愛の終わりを奏でたい
4年間、達也だけを見て来たわたしには、わかる。
一亜由美のこと、ちゃんと見ているから一
そう言ってくれた優しい恋人の眼差しは、もうわたしには向けられてはいない。
達也が自分の気持ちに気付いてないなら、このまま一緒にいるつもりだった。
ううん、達也が気付いていたとしても……泣いて、すがりついてでも、一緒にいたかった。
別れたくないよ。
終わりたくないよ。
そんな理由で、半年間達也を避けていた、弱いわたし。
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