愛の終わりを奏でたい
 


変わったように、思う。


出来るだけ早く会いたくて、待ち合わせ時間のだいぶ前に来て達也を待っていたあの頃。


一いったい何時に待ち合わせしたの?一


笑いながらからかう、マスターとの他愛のないおしゃべり。


今か今かと窓の外に探す、達也の姿。


走ってやってくる達也の姿を見つけては、窓に向かって大きく手を振るわたし。


そんなわたしに気付き、マスターがウインクしてメニューを差し出す。


わたしは満面の笑みで、達也のブレンドとカフェ・オレを頼む。



< 6 / 33 >

この作品をシェア

pagetop