rain days…[実話]
「マイ」


ふいにあたしを呼ぶ声がした。


その声に反応はするけど
返事はしたくない。


「聞いてる?」


次第に苛立ちと焦りを感じる声が
耳の中を通っていった。


「聞いてる」


白い煙を吐き出して
答えた。


「聞いてるけど…やっぱりダメ。お願いだから」


あたしは気持ちを伝えるのが苦手かも。


ほら
彼もため息しながら
またタバコに手を伸ばしてる。
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