+小さな約束+
「実は…那雪に彼女がいなかった…。」
「えっ!?」
衝撃的だった。
何で今頃!?遅すぎ。もう手遅れだよ…。私は那雪にあんなひどい事まで言っちゃったのに何で??
「俺さ…那雪が告白されてる生現場にいたんだ。聞いててさ…OKされたって聞き違いしちゃったんだ…ゴメンな…??」
そんな申し訳なさそうな顔されたら誰だって許しちゃうに決まってるじゃん??

でもちゃんと話しを聞かなかった私も悪い。それもあったから…
「いいよ。」
許した。人に失敗は付き物だしねっ!
ってか…どんだけ…私はお人好しなんだか…。自分と思っていることを話しを一緒に聞いていた花に言われた。
「本当に…蘭はお人好しだよ!」
「……だね!」
苦笑いをした。自分でもわかっていることだったから…。


本当の事を知ったからこそ…私は…那雪に謝らなきゃいけない。話しはできないから…手紙で言うことにした。手紙には…

[那雪へ。
話したいことがある。
今日の放課後…教室に残ってほしい。
      蘭   ]


私が待っていた放課後はすぐにやってきた。
私は…怪しまれないように委員会の仕事をしているように見せかけた。

みんなが帰ると…いつの間にか教室では2人きりになっていた。


沈黙の中話しをしたのは私だった。
「那雪!ごめん!」
イキナリ謝ったのに驚きをみせた。
「いいよ。俺の話しちゃんと聞いてくれる??」
「聞かなくても…知ってる。」
「そっか…でも何で俺が付き合ってるって思ったんだ??」
「だって勝己が…」
「やっぱりな!」
「え!?」

何やっぱりなって…知ってたのかな??
「今日…朝話してた事…俺にバリバリ聞こえてたしっ!!」
「あ……」
「ふふふっ!!」
「ごめん!本当に!」
「いいっての!」

そう言って優しく…那雪は笑ってくれたね!
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