プライダル・リミット
マキオは脇目も振らずに歩いた。反対からどこか遠くを見ながら歩いてくる革ジャン、革パン姿の男。マキオは気づかない。
“ドンッ”
マキオの右肩と男の右腕がぶつかった。
「っんだコラァ! どこ見て歩いとんじゃワレェ!!」
怒号に虚ろから現実に引き戻される。マキオが男を見上げた瞬間、男はマキオの胸倉を掴んだ。
「す、すみません」
恐怖より先に言葉が出た。
「スミマセンで済んだら警察も政治家も弁護士もいらねぇんだよ! アァ!! ぶっとばすぞ! アァ!!」
“ドンッ”
マキオの右肩と男の右腕がぶつかった。
「っんだコラァ! どこ見て歩いとんじゃワレェ!!」
怒号に虚ろから現実に引き戻される。マキオが男を見上げた瞬間、男はマキオの胸倉を掴んだ。
「す、すみません」
恐怖より先に言葉が出た。
「スミマセンで済んだら警察も政治家も弁護士もいらねぇんだよ! アァ!! ぶっとばすぞ! アァ!!」