プライダル・リミット
「司法試験」
「司法試験?」
「木嶋は小学校の卒業文集で将来の夢は弁護士だと書いている。木嶋は同僚に君のお父さんへの殺意を口にしていたのと同じように、弁護士になるのが夢だったと語っていたようだ」
「夢、だった?」
「そう。過去の話だ。木嶋は東大受験に失敗し、司法試験も諦めた」
「東大……司法試験……」
「重なるだろ? 自分と。藤真はそこを危惧していたんだ。この事実を木嶋に知られれば君に危害が及ぶ、そう思ったんだろう。藤真は木嶋に近づき、ブログでも君が司法試験を受験することには触れなかった」
「それと10月25日に何の関係が?」
「2人はあの日、待ち合わせていたんだ」
「待ち合わせた!?」
「先にアクションを起こしたのは藤真の方だ」
「リュウが……!? 最後のブログ!?」
「そうだ。藤真は唯一最後のブログで君が司法試験を受験することについて書き込みをしている。それを見た木嶋は激高したはずだ。憎むべき相手の子があろうことか自分の手に入らなかった東大はおろか司法試験まで手に入れようとしているんだからな。しかし、これだけでは木嶋の矛先が君に向いてしまうと思った藤真はその矛先が自分に向くようにある仕掛けを施した」
「仕掛け?」
「2人にしかわからない合図。とういうより藤真の一方的な挑戦状だな」
「挑戦状?」
「気づかなかった? 藤真の最後のブログと木嶋の2回の書き込みとの共通点」
「共通点……?」
「司法試験?」
「木嶋は小学校の卒業文集で将来の夢は弁護士だと書いている。木嶋は同僚に君のお父さんへの殺意を口にしていたのと同じように、弁護士になるのが夢だったと語っていたようだ」
「夢、だった?」
「そう。過去の話だ。木嶋は東大受験に失敗し、司法試験も諦めた」
「東大……司法試験……」
「重なるだろ? 自分と。藤真はそこを危惧していたんだ。この事実を木嶋に知られれば君に危害が及ぶ、そう思ったんだろう。藤真は木嶋に近づき、ブログでも君が司法試験を受験することには触れなかった」
「それと10月25日に何の関係が?」
「2人はあの日、待ち合わせていたんだ」
「待ち合わせた!?」
「先にアクションを起こしたのは藤真の方だ」
「リュウが……!? 最後のブログ!?」
「そうだ。藤真は唯一最後のブログで君が司法試験を受験することについて書き込みをしている。それを見た木嶋は激高したはずだ。憎むべき相手の子があろうことか自分の手に入らなかった東大はおろか司法試験まで手に入れようとしているんだからな。しかし、これだけでは木嶋の矛先が君に向いてしまうと思った藤真はその矛先が自分に向くようにある仕掛けを施した」
「仕掛け?」
「2人にしかわからない合図。とういうより藤真の一方的な挑戦状だな」
「挑戦状?」
「気づかなかった? 藤真の最後のブログと木嶋の2回の書き込みとの共通点」
「共通点……?」