プライダル・リミット
「お前、さっきからあのコのこと見てただろう?」
 リュウはマキオの視線の先に気づいていた。
「えっ!? み、見てないよ」
「へぇ、ああいうコがタイプなんだぁ」
「ち、違うよ」
 動揺するマキオ。
「わかりやすっ」
「ち、違うってば」
 焦るマキオ。
「名前ぐらい聞いたんだろ?」
「き、聞いてないよ」
「お前なぁ、まずは名前からでしょう」
「し、知らないの? よく来るんでしょ?」
「さあ。俺もあんなコ初めて見た。最近入ったんかなぁ? 聞いてみるか」
「えっ!?」


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