プライダル・リミット
 代々教師一家である御手洗家で、教師になるべく育てられるのは必然であった。もちろんマキオも例外ではない。物心ついた頃から「お前は大きくなったら学校の先生になるんだ」そう父に言い聞かせられてきた。そして「大学は早稲田の教育学部へ行け」とも。マキオ自身もそのつもりで生きてきた。あの感情が芽生えるまでは……。


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